「知らない人について行っては駄目よ。」大嫌いなお母さんに何度もそう言いつけられていた。彼女は思っていた。「…知ってるもん。」そして今日もまた彼女は「知ってる」優しい大人の笑顔を信じて早足に後を付けていく。そう、すべてはこの日のために狡猾に仕組まれた欲望まみれの計画だったとは知らずに…。ニュースにはならない完全性犯罪の数々はいつも隣で起きている。好奇心旺盛で疑うことを知らない美少女たちを待ち受けているのは真実の愛か、それとも絶望か…。紅い花は、咲く直前が美しい。


『めばえ』


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